ハイローオーストラリア(Highlow.com)で取引を始めたバイナリーオプション初心者にとって、インジケーターを使いこなすのは大きなハードルです。勝率を上げるのには有効だとわかっていても、インジケーターを使わずにトレードをしている人もいるでしょう。
インジケーターには初心者でも一目でエントリーポイントを見て取れるほどわかりやすいものもあります。
MACDと移動平均線はどちらもゴールデンクロス・デッドクロスという2本のラインのクロスでエントリーポイントがわかります。
ハイローオーストラリアの初心者にもおすすめのインジケーターとして以下の記事でも紹介しました。
ただ、少しインジケーターによる分析を始めてみると、MACDと移動平均線はどちらを使ったら良いかで悩む人もいます。
MACDと移動平均線がクロスするタイミングがずれることが多いからです...
この記事ではハイローオーストラリアではMACDと移動平均線のどちらが良いのかについて理解するため、ビットコインを使って5分取引をして比較しました。なぜここで紹介する結果が得られたのかも詳細に考察もしているのでぜひ活用してください。
目次
MACDと移動平均線のエントリー条件は一緒
ハイローオーストラリアでまだインジケーターをあまり使ったことがない人のために、MACDと移動平均線のエントリーをについてまとめておきます。実はどちらも基本形には違いがありません。
✓ 短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けるゴールデンクロス:ハイ
✓ 短期移動平均線が長期移動平均線を下に抜けるデッドクロス:ロー
✓ MACDラインがシグナルラインを上に抜けるゴールデンクロス:ハイ
✓ MACDラインがシグナルラインを下に抜けるデッドクロス:ロー
つまり、短期移動平均線=MACDライン、長期移動平均線=シグナルラインと見なせば全く同じです。ゴールデンクロスが見られたら次足で「ハイ」、デッドクロスが見られたら次足で「ロー」を選べば良いだけなので初心者でも簡単に使えるインジケーターです。
ただ、MACDと移動平均線では過去の価格をどのように統計的処理をしているかが異なります。短期移動平均線と長期移動平均線、MACDラインとシグナルラインの関係も違うので、クロスするタイミングは当然ながらずれるのです。
一般的にはMACDの方が相場の動きに対する感度が高くて早めにクロスします。レンジ相場からトレンドが生まれるタイミングを狙えるとよく言われているのがMACDの特徴です。
移動平均線はトレンドが続きそうな様子をクロスによって示します。MACDに比べて感度が低いため、トレンドが発生してからまだ順張りのチャンスがありそうなときに効果が発揮されやすいインジケーターです。
このような違いを踏まえてハイローオーストラリアの5分取引でビットコインの相場を分析した結果を比較してみましょう。
MACDと移動平均線を比較しよう
MACDと移動平均線のインジケーターとしての効果を比較するために以下のビットコインのチャートの後半から先の部分を分析します。
まずはこの相場の様子を見てみましょう。
ビットコインの相場を見てみよう
2021年8月下旬にビットコインが500万円のラインを越えてレンジ相場が続いていた時期がありました。その後にビットコインの価格が下落していったのがこのチャートの後半部分です。
レンジ相場からトレンドが発生するタイミングに強いのはMACDも移動平均線も同じです。トレンド相場の順張りにも活用できるインジケーターという点でも共通しているため、互いに強い相場での比較になります。
実際にはトレンド相場が長続きすることはあまり多くはありません。ビットコインでは頻繁にトレンドの転換点が発生したり、レンジ相場に移行したりしています。以下のようにこの下降トレンドの後にはレンジ相場に入っていました。
ところで、なぜこのタイミングでビットコインが下がり始めたのかが気になる人もいるのではないでしょうか。チャートを見ていれば下降トレンドになることがわかったのかどうかを知りたいと思うのは当然です。
この下落が始まる直前のチャートを見てみると様子の違いがわかります。
左の方では長い陽線が連続して上昇した後に陰線が繰り返されて下落する傾向がありました。しかし、右端のところでは価格が上昇したにもかかわらず、その前後は両方とも陰線です。大陽線と大陰線が交互に繰り返されてもつれあいをしている様子があるのも明らかでした。
相場が乱れて先を読めない状況になっていたのです。
ビットコインに何かが起こることは示唆されていました。しかし、ここで価格が上がるか下がるかはチャートを見ていただけではわからない状態でした。
この後になってレジスタンスが強かったことがわかり、ビットコインが急落しています。その動きを読み取って、ハイローオーストラリアで有利になるために使うのが移動平均線やMACDです。
ハイローオーストラリアの5分取引で比較した結果
MACDと移動平均線の比較結果を順に見ていきましょう。下降トレンドが発生する直前は以下のような結果でした。
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
移動平均線 | 勝 | 勝 | 勝 |
MACD | 負 | 負 | 負 |
4 | 5 | 6 |
---|---|---|
勝 | チャンス無し | チャンス無し |
負 | 負 | 勝 |
エントリー:1 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:2 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:3 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:4 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:5 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 負 |
エントリー:6 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 勝 |
MACDと移動平均線はどちらもクロスの次足でエントリーしたと仮定しています。
結果として移動平均線は4戦4勝、MACDは6戦1勝5敗で圧倒的に移動平均線が優位でした。MACDがクロスしたローソク足でエントリーできていれば勝てていたことがよく見てみるとわかります。このビットコインの相場ではMACDでは感度が足りないためにことごとく予想が外れたのです。
移動平均線の場合にはきちんとトレンドができたときにクロスしているか、ローソク足が陽線と陰線を交互に繰り返しているところでクロスしています。
交互に陽線と陰線が出ているところで当たっているのは偶然ですが、たまたまこのビットコインの相場とは波長が合っているのでしょう。
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
移動平均線 | 負 | 勝 | チャンス無し |
MACD | 負 | 勝 | 負 |
エントリー:1 | |
---|---|
移動平均線 | 負 |
MACD | 負 |
エントリー:2 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 勝 |
エントリー:3 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 負 |
この後に起こった3時間にわたる下降トレンドではエントリーチャンスが移動平均線で2回、MACDで3回だけでした。勝敗は移動平均線で1勝1敗、MACDで1勝2敗なのでどちらも負けています。ただ成績的には移動平均線の方が悪くありませんでした。
この期間は移動平均線もMACDもクロスする様子がなく、明らかな下降トレンドが見られています。
順張りで連続エントリーをしても大量に勝てていたポイントです!
1 | 2 | 3 | 4 | |
---|---|---|---|---|
移動平均線 | 勝 | 勝 | 勝 | 勝 |
MACD | 負 | 勝 | チャンス無し | チャンス無し |
エントリー:1 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:2 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 勝 |
エントリー:3 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | チャンス無し |
エントリー:4 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | チャンス無し |
下降トレンドが終息してレンジ相場に入るとどうなるのでしょうか。結果を見てみると移動平均線がまたもや4勝、MACDは1勝1敗です。
この日のビットコイン相場はMACDとの相性がかなり悪く、まるで勝てる様子がないことがわかります。
1 | 2 | 3 | 4 | |
---|---|---|---|---|
移動平均線 | 勝 | 負 | 勝 | 勝 |
MACD | 負 | 負 | 勝 | 勝 |
5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|
チャンス無し | チャンス無し | チャンス無し | チャンス無し |
負 | 勝 | 負 | 負 |
エントリー:1 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 負 |
エントリー:2 | |
---|---|
移動平均線 | 負 |
MACD | 負 |
エントリー:3 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 勝 |
エントリー:4 | |
---|---|
移動平均線 | 勝 |
MACD | 勝 |
エントリー:5 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 負 |
エントリー:6 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 勝 |
エントリー:7 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 負 |
エントリー:8 | |
---|---|
移動平均線 | チャンス無し |
MACD | 負 |
もっと時間が経過したらどうなるのかが気になる人のためにさらに先のレンジ相場を見てみました。ここでも移動平均線が3勝1敗で勝ち、MACDは3勝5敗で負けています。
逆に移動平均線はビットコインの5分足とぴったりマッチしたために好成績になりました。トレンド相場に強いと言われるにもかかわらず、ゴールデンクロス・デッドクロスだけに着目した結果では移動平均線の成績はレンジ相場の方が良くなっています。
ビットコインの相場全体を見てみよう
MACDと移動平均線を使ってトレードを試したビットコインの相場をあらためて見てみましょう。
全体を4つに分けてMACDと移動平均線を比較しましたが、レンジ相場から持続的な下降トレンド、緩い上昇トレンド、そして急な下降トレンドが発生してレンジ相場に入っていました。最後にビットコインが下落と上昇を起こしていますが、強いサポートとレジスタンスを受けている様子があります。
✓ この4つの期間でMACDと移動平均線の勝率を計算すると以下のようになりました。
移動平均線:100%、50%、100%、75%
MACD:16.7%、33.3%、50%、37.5%
MACDが惨敗なのは明らかですが、MACDと移動平均線で傾向に違いがあったことがわかります。
移動平均線はトレンドの前後で好成績を残していました。MACDは明確なレンジ層のときに成績的には最も悪くなかったというのが結果です。
トレンドがずっとできていたときは順張りのチャンスなのでクロスにこだわる必要はありません。そう考えると2つ目の期間はどちらも下降トレンドがあることを2本のラインで示していたので、甲乙つけがたい様子を見せていたとも言えます。
✓ 勝敗数で見ると以下のような結果で、移動平均線を使っていたらぼろ儲けでした。
移動平均線:12勝2敗
MACD:6勝13敗
ハイローオーストラリアではビットコインの5分取引はペイアウト率が1.75倍です。1万円ずつエントリーしていたら、移動平均線を使っていると21万円のペイアウトを受け取れました。エントリーするのに14万円を出さなければならないため、利益としては7万円です。
1日で7万円稼いだと考えるとハイローオーストラリアでも素晴らしい成績です!
MACDでは逆にペイアウトは10.5万円、取引金額が合計19万円なので8.5万円の赤字でした。
ビットコインの5分取引ならMACDより移動平均線?
この結果を見るとビットコインの5分取引なら移動平均線を使うべきで、MACDは禁止と思ったでしょう。
ハイローオーストラリアの初心者はこのように考えがちですが、実は相場との相性によって結果は大きく変わります...
今回の相場では最初からMACDのサインのタイミングが明らかに外れていました。上述のように、MACDでは相場と相性が合っていないと考えてすぐにMACDを使うのをやめるのが良いケースだったのです。どのタイミングで判断するかを決めるのは難しいですが、連敗したらかなり危険があると考えた方が良いでしょう。
移動平均線の場合には試してみたら連勝したことになり、このままいけそうだと考えられたはずです。その勢いでトレードを続けていれば圧勝することができました。
ただ、同じビットコインの5分取引でも価格の動きは売買に参加している投資家の性格によって大きく変わります。
重要なのは一つのエントリー条件にこだわらないことです。ここでチャートに表示したように、移動平均線とMACDは同時にチャート上に出せます。MACDでは全然当たらないときでも、移動平均線が目の前に表示されていたらちょっと分析してみようという気持ちが生まれるのではないでしょうか。するとかなりよく当たっているとわかり、MACDで連敗した辺りで移動平均線に切り替えられたでしょう。
このようにMACDよりも移動平均線が優れていると決めるのではなく、目の前の相場にマッチしている方を選び出すのが大切です。
MT4やMT5のように複数のインジケーターを表示できるツールを使えば、同時に分析をすることもできます。いくつかのお気に入りのインジケーターを選んで、いつも表示したままにしておきましょう。見慣れるとすぐに相場に合うインジケーターで取引できるようになります。
[demo]
まとめ
ハイローオーストラリアの5分取引でMACDと移動平均線を比較してみた結果、今回のビットコインの相場では移動平均線の圧勝でした。初心者からも上級者からも人気のMACDはほとんど勝てない結果に終わっています。
この比較結果からMACDよりも移動平均線がビットコインの5分取引にはマッチすると考えるのも悪いことではありません。他の相場でも試していくと移動平均線を使った方が勝率が高くなる可能性もあります。
MACDと移動平均線のどちらを使うかによって、ハイローオーストラリアでの勝敗に大差が生まれました。トレンドを見るインジケーター同士でもこのくらい大きな違いが出るのです。
いかに相場にマッチするインジケーターを選ぶことが重要かがわかったでしょう!
どっちが良いのかという本来の比較目的からは外れましたが、ハイローオーストラリアで勝つのに重要なポイントが示唆された実験でした。インジケーターは一つに限らず、相場に合わせて使えるように複数表示するのが大切です。ぜひお気に入りのインジケーターを見つけて普段から見る習慣を作り、ハイローオーストラリアで勝率を上げていってください。