ハイローオーストラリア

ハイローオーストラリアの移転の背景を解き明かした結果

ハイローオーストラリアの移転の背景を解き明かした結果

ハイローオーストラリアが2019年6月16日に移転したのはバイナリーオプション業界ではよく知られている事実です。

それまで拠点を置いていたオーストラリアから急遽マーシャル諸島に移転し、運営会社もハイローマーケッツ(HighLow Markets Pty Ltd)からHLMI Ltd.(有限会社HLMI)に移行しました。

2019年移転情報

この発表を受けてユーザーは口座移行をすることになり、ハイローオーストラリアの撤退や倒産が囁かれるようになりました。

今でこそハイローオーストラリアはHighlow.comとして安定した運営をしていますが、移転に伴って多くのユーザーが不安を感じたのは紛れもない事実でしょう。

実はハイローオーストラリアはさらに拠点を移し、2021年4月現在ではセントビンセントおよびグレナディーン諸島のHLMI LLC(合同会社HLMI)が運営しています。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島に移転

マーシャル諸島への移転の際と違って運営会社は変わっていないため、口座移行の必要は生じませんでした。

そのため、ユーザーへの大々的な通知も行われておらず、未だにマーシャル諸島で運営していると誤解しているユーザーもいます。

このように移転を繰り返しているハイローオーストラリアに対して不信感を抱く人もいます。

しかし、この移転には表で語られていない事情があるのを知っているでしょうか。
実は優良業者としてユーザー思いのサービスを提供していくための英断だったと評価できます。

こんなオレ

また移転か...と思ったらユーザーを考えての行動でした!

この記事ではハイローオーストラリアが二度の移転をしてセントビンセントおよびグレナディーン諸島に落ち着いた事情を解き明かします。

移転の秘話を知ってハイローオーストラリアの魅力を考えてみましょう。

ハイローオーストラリアのマーシャル諸島への移転

ハイローオーストラリアがマーシャル諸島に移転したのは以下のような時代背景があるからです。

どのような流れでハイローオーストラリアが拠点をマーシャル諸島に移す決断をしたのかを追ってみましょう。

バイナリーオプション規制の急速な進行

規制・禁止国一覧

バイナリーオプションは2010年代半ば頃から急速に規制の動きが強まりました。

日本でも2013年に金融庁の主導でバイナリーオプション規制が行われましたが、世界的にも同様の流れが生まれています。

ただルール規制をするだけでなく、完全に禁止を決定したのは2016年のベルギーとオランダが皮切りだったとされています。

翌年の2017年にはカナダ、そして2018年にはEUで禁止が決定されて、加盟国でも同年中にドイツで期限を定めずにバイナリーオプションが禁止されています。

2019年3月にはイギリスとフランスでも禁止が決定され、先進国でのバイナリーオプション禁止が一般的になってきていました。

オーストラリアでの禁止を見越した移転の英断

マーシャル諸島イメージ

ハイローオーストラリアがマーシャル諸島に移転したのは6月16日のことでした。

国境を越える移転手続きは数週間でできるような簡単なことではないので、カナダやドイツがバイナリーオプションを禁止した時点では移転に向けた動きがハイローマーケッツ内では始まっていたと考えられるでしょう。

このタイミングは実はギリギリのラインでした。

2019年8月にオーストラリア証券投資委員会(ASIC)がバイナリーオプションの禁止を発表したからです。

“バイナリーオプションはギャンブルと商品性が似通っており、何ら経済的価値を生み出さないと考えており、バイナリーオプション取引を完全に禁止する決断を下しました。”

ASIC Commissioner Cathie Armour – ASICより引用

発表されたのは「バイナリーオプションの禁止及びCFDの取引制限に関する規制策案」で、CFDの規制も含めた投資取引の規制案でした。

つまり、ハイローオーストラリアはオーストラリア証券投資委員会の動きを察知して、早めに打開策を講じていたのです。

もし移転手続きを円滑に進められていなかったとしたら、2019年8月の時点でハイローオーストラリアは金融ライセンスを失い、バイナリーオプションサービスを提供できなくなっていたでしょう。

サービス終了

ユーザーはハイローオーストラリアが突然閉鎖したのに驚き、自分の資金はどうなるのかと不安に怯えることになったはずです。

ハイローオーストラリアは自社を選んでくれているユーザーに最大限の敬意を払い、オーストラリアの地を離れ、運営会社を移転してでもサービスを継続する英断をしたことがわかります。

おかげで今も日本やアメリカなどのユーザーがハイローオーストラリアでバイナリーオプションを利用できる状況が続いています。

移転先としてタックス・ヘイブンを選定

タックスヘイブン

ハイローオーストラリアには移転先として日本やアメリカなどのバイナリーオプションを禁止していない先進国を選び、金融ライセンスを取得して営業する道もありました。

しかし、結論として選んだのはタックス・ヘイブンと呼ばれる租税回避地として有名なマーシャル諸島でした。

バイナリーオプションのルール規制が厳しい日本を避けたのは、今までと同じサービスを提供できなくなるのが理由でしょう。

しかし、アメリカを避けたのはなぜなのでしょうか。

ハイローオーストラリアは移転を契機にしてユーザーサービスを向上させようと考え、マーシャル諸島を選んだと考えられます。

サービス向上

タックス・ヘイブンには明確な定義はありませんが、世界的な水準に比べて税金が著しく低い国や無税の組を指します。

タックス・ヘイブンのマーシャル諸島なら事業税などの税金が少なくて済むのです。

税金による損失が少なければ事業利益を上げやすいので、その一部をユーザーに還元することができます。

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このように移転に伴う事業展開も考慮してマーシャル諸島を選んだと考えられるでしょう。

ハイローオーストラリアのセントビンセントおよびグレナディーン諸島への移転

ハイローオーストラリアはマーシャル諸島に移転してから1年ほどの間にセントビンセントおよびグレナディーン諸島への移転を済ませました。

タックス・ヘイブンへの移転に何とか成功したのに、なぜさらに新たな地に移動したのでしょうか。

この背景はやや複雑ですが、要点を大まかに紹介します。

タックス・ヘイブンへの世界的な批判と改善への動きの強まり

タックス・ヘイブンへの世界的な批判

タックス・ヘイブンは税金が著しく低いことを利用して、租税回避や脱税のために悪用する事例が見られていました。

典型的なのはタックス・ヘイブンに子会社を作り、本社の本国における課税対象額を減らして税額を減らす方法です。

こんなオレ

”パナマ文書”なんて言葉が一時期テレビなどからよく聞いたり見たりしたことがありますよね。

経済協力開発機構(OECD)ではこの問題を批判し、ブラックリストの諸国に改善を求めていました。

世界的に見て税制や税務執行についての透明性を向上させるためにも欠かせないこととして是正を求める動きが強まっていました。

マーシャル諸島は当然ながらその対象国です。

日本における発表でも「国際的に合意された租税の基準の実施を約束したが、 まだ実施されていない国・地域」としてマーシャル諸島を挙げていました。

こんなオレ

「グレーリスト」といわれるもので、

”ベリーズ、クック諸島、リベリア、マーシャル諸島、モントセラト(英国)、ナウル、ニウエ、パナマ、バヌアツ”

が挙げらています。

この状況ではマーシャル諸島から日本へのサービスに対して規制が行われるリスクがあります。

ハイローオーストラリアとでは多くの日本人ユーザーを抱えているため、サービスの継続にはタックス・ヘイブンの魅力を捨てなければならないのではないかという懸念が生まれました。

マーシャル諸島による表明

ブラックリスト2017

EUではタックス・ヘイブンとしてブラックリストに17カ国を選んで公表しましたが、その中には韓国やモンゴル、マカオなどと並んでマーシャル諸島の名前もありました。

さらに2019年の発表でもマーシャル諸島はブラックリストに入ったままでした。
この発表を受けて2019年3月にマーシャル諸島政府は遺憾の意を表明しています。

2019年ブラックリスト国

”サモア、グアム、サモア、トリニダード・トバゴ、ヴァージン諸島、アルバ、ベリーズ、バミューダ諸島、ドミニカ、フィジー、オマーン国、バヌアツ共和国、バルバドス、マーシャル諸島、アラブ首長国連邦“

税制を改善するのではなく、EUとの話し合いを続けるという見解での発表でした。

そのため、増税によって経営が苦しくなるリスクは低いと考えられましたが、ハイローオーストラリアにとっては日本などの諸国との摩擦が起こることが懸念されました。

マーシャル諸島に拠点を置いたままでは、やはり安定してサービスを提供できる保証がないと考えざるを得なかったのです。

このマーシャル諸島政府の発表が2019年3月なので、6月の移転に向けてほぼ段取りが固まっていた時期だと考えられます。

まずはマーシャル諸島への移転によってオーストラリアから難を逃れ、さらに次の地を目指さなければならないという状況ができていたのです。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島への移転を決行

セントビンセントおよびグレナディーン諸島

マーシャル諸島で経営を続けるリスクを回避するために、マーシャル諸島に移転する時期から次の地を探していたでしょう。

その場所として選ばれたのがセントビンセントおよびグレナディーン諸島です。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は2009年の時点では「国際的に合意された租税の基準の実施を約束したが、まだ実施されていない国・地域」、つまりグレーリストとして日本でもリストに挙げていました。

2009年グレーリスト

”アンドラ、アンギラ島、アンティグア・バーブーダ、アルバ、バハマ、バーレーン、ベリーズ、バミューダ諸島、バージン諸島、ケイマン諸島、クック諸島、ドミニカ、ジブラルタル、グレナダ、リベリア、リヒテンシュタイン、マーシャル諸島、モナコ、モントセラト、ナウル、オランダ領アンティル諸島、ニウエ、パナマ、セントクリストファー・ネーヴィス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サモア、サンマリノ、タークス・カイコス諸島、バヌアツ”

しかし、2010年には「国際的に合意された租税の基準を実施している国・地域」、いわゆるホワイトリストの中に移っています。

2010年ホワイトリスト

”アンドラ、アンギラ島、アンティグア・バーブーダ、アルゼンチン、アルバ、オーストラリア、オーストリア、バハマ、バーレーン、バルバドス、ベルギー、バミューダ諸島、ブラジル、バージン諸島、ブルネイ、カナダ、ケイマン諸島、チリ、中国、キプロス、チェコ、デンマーク、ドミニカ、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ジブラルタル、ギリシャ、グレナダ、ガーンジー、ハンガリー、アイスランド、インド、インドネシア、アイルランド、マン島、イスラエル、イタリア、日本、ジャージー島、韓国、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、マレーシア、マルタ、モーリシャス、メキシコ、モナコ、オランダ、アンティル諸島、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ロシア、セントクリストファー・ネーヴィス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サモア、サンマリノ、セーシェル、シンガポール、スロバキア、スロベニア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、タークス・カイコス諸島、アラブ首長国連邦、英国、米国、米領バージン諸島“

つまり、セントビンセントおよびグレナディーン諸島は近年になって租税を世界の最低水準にまで引き上げたばかりの国です。

先進国に比べても、もともとホワイトリストに含まれていた国と比較しても税率が低い水準を維持すると期待されます。

増税を繰り返すと国庫は豊かになるかもしれませんが、税金を負担する国民や企業からは大きな批判を受けることになるからです。

増税

そのため、長期的に低い税率を維持すると期待される国としてセントビンセントおよびグレナディーンが選ばれたと考えられます。

また、セントビンセントおよびグレナディーン諸島の公用語は英語です。

ハイローオーストラリアでは英語と日本語のサービスを提供していて、もともと拠点を置いていたオーストラリアの公用語も英語でした。

運営のしやすさという観点でもセントビンセントおよびグレナディーン諸島は好ましい環境が整っていたため、移転先として選ばれたと言えます。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は、日本との間で要人の往来もあり、青年海外協力隊派遣の二国間条約も締結している国です。

良い関係

良好な関係を維持している国なので、国交の問題によってハイローオーストラリアが日本にサービスを提供できなくなるリスクもあまりありません。

このようにサービスの安定提供の実現性と租税の低さのバランスを取るのに理想の地としてセントビンセントおよびグレナディーン諸島が選ばれています。

移転に伴うハイローオーストラリアのペイアウト率の変化

ハイローオーストラリアがユーザー思いの視点を持ち、サービスの向上を図って移転をしたことはペイアウト率の変化からも理解できます。

移転に伴ってペイアウト率がどのように変わったかを見ておきましょう。

マーシャル諸島への移転に伴ってペイアウト率アップキャンペーンを実施

マーシャル諸島への移転をした際には、ハイローオーストラリアではペイアウト率アップキャンペーンを実施しました。

ターボ取引のペイアウト率が引き上げられたのが特徴です。

通常取引 スプレッド取引
30秒取引 1.95倍→2.00倍 2.00倍→2.20倍
1分取引 1.90倍→1.95倍 2.00倍→2.10倍
3分取引 1.86倍→1.90倍 2.00倍→2.05倍
30秒取引
通常取引 1.95倍→2.00倍
スプレッド取引 2.00倍→2.20倍
1分取引
通常取引 1.90倍→1.95倍
スプレッド取引 2.00倍→2.10倍
3分取引
通常取引 1.86倍→1.90倍
スプレッド取引 2.00倍→2.05倍

このキャンペーンは当面継続という形で実施されました。

つまり、移転に伴って税額が減った分をユーザーに還元する仕組みをペイアウト率アップという形で行ったのです。

キャンペーンとして実施したのは移転によってユーザーの出入りがあることが予想されたからでしょう。

ユーザーが変わればハイローオーストラリアの利益も変化します。

想定していたような利益を上げられないと倒産に向かうことになるため、キャンペーンによる一時的なペイアウト率アップという位置付けにして様子を見ていたと言えます。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島への移転に向けてペイアウト率を調整

セントビンセントおよびグレナディーン諸島への移転の前にはペイアウト率の正式な変更がありました。

HLMI LLCが設立された7月17日より少し前の、2020年3月30日と4月5日に引き続いて実施された内容をまとめると以下のようになります。

通常取引 スプレッド取引
30秒取引 1.95倍(2.00倍)→1.95倍 2.00倍(2.20倍)→2.30倍
1分取引 1.90倍(1.95倍)→1.90倍 2.00倍(2.10倍)→2.20倍
3分取引 1.86倍(1.90倍)→1.90倍 2.00倍(2.05倍)→2.05倍
5分取引 1.85倍→1.85倍 2.00倍→2.00倍
15分取引 1.88倍→1.85倍 2.00倍→2.00倍
1時間取引 1.89倍→1.90倍 2.00倍→2.00倍
1日取引 1.90倍→1.95倍 2.00倍→2.00倍
30秒取引
通常取引 1.95倍(2.00倍)→1.95倍
スプレッド取引 2.00倍(2.20倍)→2.30倍
1分取引
通常取引 1.90倍(1.95倍)→1.90倍
スプレッド取引 2.00倍(2.10倍)→2.20倍
3分取引
通常取引 1.86倍(1.90倍)→1.90倍
スプレッド取引 2.00倍(2.05倍)→2.05倍
5分取引
通常取引 1.85倍→1.85倍
スプレッド取引 2.00倍→2.00倍
15分取引
通常取引 1.88倍→1.85倍
スプレッド取引 2.00倍→2.00倍
1時間取引
通常取引 1.89倍→1.90倍
スプレッド取引 2.00倍→2.00倍
1日取引
通常取引 1.90倍→1.95倍
スプレッド取引 2.00倍→2.00倍

※括弧内はキャンペーン倍率

15分取引の通常取引だけはややペイアウト率が下がりましたが、他は引き上げをしたことになります。

租税が高いオーストラリアから最終的にセントビンセントおよびグレナディーン諸島に移転し、より低いコストで経営できるようになった分は確かにユーザーに還元されています。

まとめ

ハイローオーストラリアの移転はユーザーを動揺させる動きでした。

しかし、二回の移転は優良業者として安定してユーザーメリットの大きいサービスを提供し続けるのが目的だったとわかります。

こんなオレ

もちろん自分たちが潰れないためでもありますが、低コストになった分、ユーザーに還元されているため優良業者だと判断できます。

時代背景に詳しくないとバイナリーオプション規制によってハイローオーストラリアが撤退するのではないか、実は悪徳業者で口座が消滅してしまうのではないかという不安が生じるのももっともなことでしょう。

ただ、税制や国交なども含めた複雑な事情があるため、事情を説明するのは簡単ではありません。

「安定して優良なバイナリーオプションサービスを提供することに力を注いでユーザーに納得してもらう」という方針で移転を進める方針を立て、あえて詳しい説明をしなかったのでしょう。

そして、苦境を乗り越え、バイナリーオプション業界の重鎮として世界から支持を受ける地位を取り戻しています。

このようにユーザーを第一に考え、移転すらも物ともせずに実行できるハイローオーストラリアは貴重な存在です。
ユーザー思いの対応を今後も続けていくと期待できるでしょう。

こんなオレ

最近でもジャックポットという新しいキャッシュバックが開始され、取引を続けているユーザーには嬉しいサービスです。

より良いサービスをいつも受けられるようにしたいと思うなら、ハイローオーストラリアがおすすめです。

移転秘話を知ったのをきっかけに、ぜひ優良業者のハイローオーストラリアで取引を始めてみましょう。

ハイローオーストラリア公式

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こんなオレ
ごくごく一般的なサラリーマン。やる気がなさすぎて一時期ニートになる始末。それでも一応就職し、ハイローオーストラリアと出会う。コツコツやっていくうちに1000万円稼ぐことに成功。目指すは早期退職し、お金に困らないニートになる。このサイトでは自分が培ったバイナリーオプション情報をお届けします。参考になれば幸いです。