ハイローオーストラリア(Highlow.com)で根拠のあるトレードをするための基本としてまず身につけておきたいのが移動平均線の使い方です。
移動平均線はバイナリーオプションのテクニカル分析に欠かせないトレンド系インジケーターの1つです。
インジケーターというと難しいという印象を持つかもしれません。
しかし、移動平均線は単純な原理に基づいているので理解するのが比較的簡単です。
しかも、ハイローオーストラリアでトレードする上で重要な情報を速やかにチャートから読み取れるようになります。
移動平均線の考え方は汎用性があるので、これからハイローオーストラリアでトレードを本格的にやっていきたい人にとって魅力的です。
この記事では移動平均線をトレードに生かすための基本的な考え方を紹介します。
目次
3種類の移動平均線
テクニカル分析で用いられる移動平均線には単純移動平均線、加重移動平均線、指数平滑移動平均線の3種類があります。まずはそれぞれの意味を正しく理解して使い分けられるようになりましょう。
単純移動平均線
最もよく用いられているのが単純移動平均線で、移動平均線と言われたときには単純移動平均線を指すことがほとんどです。単純移動平均線は一定期間の終値の相加平均を計算したものです。
例えば、日足のチャートを見ているときに単純移動平均線の期間を「3」と設定して表示させたとしましょう。すると以下のように単純移動平均線の値は計算できます。
当日の値=(当日の終値+1日前の終値+2日前の終値)÷3
昨日の値=(1日前の終値+2日前の終値+3日前の終値)÷3
期間が「5」なら5日分、「200」なら200日分の平均を取ることになります。このようにして計算された各値を滑らかな曲線で表示したものが単純移動平均線です。
加重移動平均線
加重移動平均線は各日の終値に重みを付けて平均化した移動平均線です。その日の値を最も重視して、遠い日になるほど重みを減らしていく仕組みになっています。具体的に見てみると以下のように計算します。
当日の値=(当日の終値×3+1日前の終値×2+2日前の終値×1)÷(1+2+3)
昨日の値=(1日前の終値×3+2日前の終値×2+3日前の終値×1)÷(1+2+3)
このように期間を考慮して一番古い日から1倍、2倍、3倍にして重みを付けて加算していき、重みとして使った係数の和で割ることにより標準化するのが加重移動平均線の各値です。これを単純移動平均線と同じように、滑らかな曲線で表示すると加重移動平均線になります。
指数平滑移動平均線
指数平滑移動平均線は名前だけみると指数関数を使用するように見えますが、実はもっと単純なものです。
その日の値だけを2倍にして重みを付けて、他の日との相加平均を取るのが指数平滑移動平均線の計算方法です。
具体的に同じ例で計算してみると以下の通りになります。
当日の値=(当日の終値×2+1日前の終値+2日前の終値)÷(3+1)
昨日の値=(1日前の終値×2+2日前の終値+3日前の終値)÷(3+1)
標準化するために分母にも1日分余計に加えて計算するのが一般的な手法です。この計算をそれぞれの日に対して行って、滑らかな曲線でつないでいけば指数平滑移動平均線になります。
単純移動平均線はある期間の単純平均ですが、加重移動平均線は近い日ほど重みがあるので、より近い日の影響を大きく受けた値になります。
指数平滑移動平均線はその日だけ重みを付けていて他の値は全て同じ扱いをします。つまり、当日の影響だけを大きく受ける移動平均線です。
このような違いを念頭に置いておくと知りたい情報に合わせて移動平均線を使い分けられます。
移動平均線はなぜ重要?
ハイローオーストラリアでトレードする際になぜ移動平均線を使えるようになると良いのかがわからない人もいるでしょう。
移動平均線を表示すると様々な情報をチャートから読み取れるようになります。
過去から今に向かう時間的推移を追える
移動平均線は過去の値を加味した価格を、実際の価格を示すチャートと視覚的に比較できるのが特徴です。
例えば、単純移動平均線を考えたときに、当日の値よりも単純移動平均線の値が低い場合があります。
この際にはその日から遡ると価格が低めだったことを示しています。3日単純移動平均線なら前2日が低かったと言えます。
200日単純移動平均線なら200日間の間に色々な推移を起こしているけれど、平均してみると低かったとわかります。
逆に当日の値の方が低かった場合には過去の価格が平均的に見ると高かったことを示します。
このように移動平均線は時間を加味した数値で値動きを確認できるので、今後の価格変動を推測する上で役に立つのです。
複数のラインのイメージで傾向を直感的に読める
移動平均線はイメージで値動きを直感的に読めるのがメリットです。滑らかな一本の曲線として表示されるので視覚的にわかりやすいのは、どの移動平均線にも共通する特徴です。
そして、実際の価格のラインに加えて何本でも移動平均線を表示できます。価格や移動平均線の位置関係をパッと見た位置関係で、もっと詳しく分析をしてエントリーするかどうかを考えるべきか、値動きを予想しづらいタイミングだから避けるべきかといったことを判断できます。
移動平均線をいつも表示してエントリーポイントを探せば、勝てそうな状況の通貨ペアを見つけやすくなります。
ラインの位置関係とクロスで相場を分析できる
ハイローオーストラリアでトレードをするときに悩みになりがちなのがエントリーするタイミングを決めることです。
移動平均線を使うとベストな瞬間がいつかを見定めることができます。
移動平均線は複数のラインの位置関係やクロスと呼ばれる交点を活用した相場分析ができるのが特徴です。
ある移動平均線と別の移動平均線がクロスしたり、複数の移動平均線が同じ順番で並んでいたりしたらエントリーするといった条件を定めるとトレードをしやすいでしょう。
短期移動平均線と長期移動平均線の交点の発生はゴールデンクロスやデッドクロスと呼ばれていて、トレンドの発生を示唆する現象です。
短期・中期・長期の移動平均線がこの順番で並んでいるときには強いトレンドが発生していることを示します。
このような位置関係やクロスをうまく活用すると自分なりのエントリー条件を明確にすることが可能です。
バイナリーオプションに使える移動平均線の「サイン」
移動平均線を使ってエントリーをするには具体的にはどうしたら良いのでしょうか。ここでは「サイン」として使える移動平均線の活用方法を紹介します。
トレンド分析による順張り
トレンド分析をして順張りするときに移動平均線は有効です。
短期移動平均線と長期移動平均線を比べると、長期の方が昔の価格の影響を受けているのに対し、短期の方は最近の価格の影響しか受けていません。
そのため、期間が長い方から短い方に向かって数値が大きくなっているなら上昇トレンドが起こっていると読めるでしょう。
この動きを見て順張りをすると勝率が高くなります。
特に直近の動きを気にする短時間取引では指数平滑移動平均線を使うのが良い方法です。たった今の値動きを重視できるので、移動平均線=単純移動平均線と思わずに活用しましょう。
ただし、ハイローオーストラリアの取引プラットフォームでは移動平均線を駆使した分析ができません。
MT4などの分析ツールでは複数の移動平均線を同時に表示できるので、2~3本の移動平均線を表示して分析を行いましょう。
https://www.andscene.jp/mt4-is-essential-for-technical-analysis.htmlエンベロープを使う逆張り
移動平均線と合わせてエンベロープを見ると逆張りにも使いやすくなります。
エンベロープはインジケーターの一種で、移動平均線を上下に平行移動させて乖離させた2本のラインを指します。
移動平均線から乖離の程度によって、本来あるべき価格から外れているかどうかを見極めるのが為替取引では常套手段となっています。
およそ現在価格の2%~3%の乖離が起こると売買を検討すべきと判断されるケースが多いので、エンベロープをこのくらいの幅に設定しておくのが良い方法です。
そして、実際の価格がエンベロープに触れたら相場の動きが反転すると予想できます。このサインから逆張りを狙うと勝率が上がるでしょう。
ゴールデンクロスによる予測
ゴールデンクロスあるいはデッドクロスはトレンドの発生を見極めるのに効果的です。
ハイローオーストラリアの初心者でもすぐに使えるので積極的に使ってみましょう。
ゴールデンクロスは長期移動平均線を短期移動線が下から上に向かって推移してクロスしたポイントを指します。ゴールデンクロスは上昇トレンド発生のサインです。
デッドクロスは上から下に単純移動平均線がクロスしたポイントで、下降トレンドの発生を示唆します。
そのため、ゴールデンクロスを見つけたらHIGHエントリー、デッドクロスを見つけたらLOWエントリーと考えることが可能です。
ただ、クロスした直後にまた折り返してくることもあるので注意しましょう。
あくまでサインの1つとしてエントリーできる要素が見つかったと考えるのが妥当です。
【高確率】RSIを使う合わせ技
移動平均線は大半のインジケーターと相性が良いので、互いの関係を見るとエントリーポイントとして魅力的かどうかを見極めやすくなります。
RSIは通常は70%以上なら買われすぎ、30%以下なら売られすぎと判断するのに使うインジケーターです。
バイナリーオプションでは逆張りのときに用いられることが多くなっています。
上述のエンベロープによる逆張りと合わせると確度が高まります。
エンベロープの上側に価格が触れたときに、RSIが70%以上になっているなら、買われすぎているから売られて価格が下がると考えられるのです。
逆にエンベロープの下側に価格が触れたときにRSIが30%以下になっていたら、これから買われるはずだと考えてエントリーできます。
移動平均線を使うときの注意点
移動平均線は様々なシーンで使えるのは確かですが、ハイローオーストラリアで実践的に使う際には注意点があります。
エントリーに使う上で何に気を付けたら良いのでしょうか。
「サイン」であって「即エントリー」ではない
エントリーするかどうかの見極めの重要根拠として移動平均線を使うのにはリスクがあります。
移動平均線は視覚的にわかりやすいので、勝てそうな状況にあるチャートかどうかを見極めるのには効果的です。
しかし、個々のエントリーポイントを見極めるのには十分ではなく、上述のサインを見ただけで即エントリーしてしまうと予想外の値動きに悩まされるケースも多々あります。
移動平均線によるテクニカル分析をすると、他のトレーダーと同じ土俵に乗ることができます。
トレーダーの多くが移動平均線をテクニカル分析の基本として使っているので、ゴールデンクロスなどのよく知られているパターンが生じたときには大勢のトレーダーが注目します。
その上で為替取引をしているトレーダーがどう売買するかを考慮し、今後の値動きがどうなるかを自分なりに結論付けてエントリー判断をするのが大切です。
そのためにはここで紹介したようなエンベロープやRSIを補助的に使い、勝てるエントリー条件を作り出すことが重要になります。
期間の取り方で結果が変わる
移動平均線を使う上では期間の取り方が重要になります。
少し期間が違うだけで表示されるラインも大きく変わることがあるからです。
特に複数の移動平均線を使うときには注意が必要で、短期・中期・長期という期間の具体的な数字にはルールはありません。
実際の値動きの状況や、分析したい内容に合わせて適切に設定することで確度の高いエントリーのサインを見出すことができます。
単純に他のトレーダーと同じポイントを見て、エントリーのための分析を始めるきっかけ作りに使いたいという場合には、一般的な数字を当てはめれば問題ありません。
しかし、自分なりのエントリーサインとして活用したいなら、期間設定を調節しながら活用していくのが大切です。
ハイローオーストラリアではデモトレードが可能なので、実戦前に練習を積んで、自分なりに予測が当たるようにしておくのが大切です。
まとめ
移動平均線は自分で設定した一定期間の価格を平均化して表示するインジケーターです。
均等に平均化する単純移動平均線だけでなく、重みを付けられる加重移動平均線や指数平滑移動平均線も使って期間設定も考慮すると、相場の時間的な経過について欲しい情報を引き出すことができます。
多くのトレーダーが標準設定の移動平均線を使ってテクニカル分析をしているので、慣れないうちはまずそれに倣ってチャートに表示してみましょう。
エントリーのサインとして移動平均線を使用しているうちに、詳細な分析をすべきチャートを選んだり、勝てる可能性を高めたりするのに活用できるようになります。
移動平均線は視覚的にわかりやすくて応用性もあるのがメリットなので、インジケーターを使うテクニカル分析を始めるときにはまず移動平均線のマスターを目指しましょう。