ハイローオーストラリア(Highlow.com)のバイナリーオプションで稼げるようになるには自分なりのエントリー条件を作ってトレードを進めることが重要です。
イメージ編の記事ではエントリー条件の作り方の概要を解説しました。
しかし、実際にハイローオーストラリアで取引を始めてみると、イメージだけではエントリー条件を作るのは難しいと気付いた人もいるでしょう。
この記事では重要なイメージの復習をしつつ、ハイローオーストラリアでの基礎的なエントリー条件の作り方を紹介します。基本的な例を通して学び、これから自分なりの条件を作っていくための基盤を築きましょう。
目次
エントリー条件作りのイメージとは?
ハイローオーストラリアのエントリー条件作りでは、二つの種類に条件を分けて考えるのが大切です。この基本原則となるイメージをまずは復習しておきましょう。
この相場ではエントリーしても良いと思えるかどうかを判断する条件をまず定めます。
いくつかのチャートを見ていったり、経時的に価格の推移を追ったりしているときに、この相場ならエントリーできそうだという判断をスムーズに行えるようにするための必要条件です。
その必要条件を満たしているときには慎重に相場を見てみます。
そして、ここでエントリーしようという決断をするための条件が満たされたら、ハイやローでエントリーします。
つまり、この条件はエントリーの決定打になるものだと言えます。
注目したい相場を見つけるための必要条件を作り、そこに決定条件を上乗せすることでエントリー条件ができあがるというイメージです。
あるいは決定打にしたい条件があり、その決定打に基づくエントリーをするために欠かせない条件を探して必要条件を固めるという流れでエントリー条件を作ることもできます。
ただ、A、B、Cという条件の羅列によってエントリー条件が作られているわけではないので注意しましょう。
それぞれの条件に役割があるのです。最もわかりやすい分け方が必要条件と決定条件です。
ハイローオーストラリアでのエントリー条件作りでは必要条件と決定条件を決める方法がスムーズです!
まずはこのイメージでどのような条件を選び出したら良いのかを考えていきましょう。
決定条件は「一義的に決まる」のが必須
まずはわかりやすい決定条件から選び出し方を解説します。
決定条件はそのサインが出たタイミングでエントリーを決断するための条件なので、一義的に決まるのが必須です。
例えば以下のような条件を考えられます。
1.短期移動平均線と長期移動平均線のゴールデンクロスが起こったら、その瞬間にハイエントリー
2.短期移動平均線と長期移動平均線のゴールデンクロスが起こったら、その次足でハイエントリー
3.MACDのヒストグラムがピークに達して0に向かい始めたら、その足で逆張りエントリー
4.MACDラインがシグナルラインにゴールデンクロスをしたときに二つのラインが成す角が30度以上だったら、その瞬間にハイエントリー
5.赤三兵が成立していて直近のローソク足の上ひげが全くなかったら、その次のローソク足でハイエントリー
移動平均線のゴールデンクロス
1と2はよく知られている移動平均線のゴールデンクロスで、下から上にクロスしたと判定できるのはローソク足が確定した瞬間なので一義的に決まります。
MACDのヒストグラム
MACDを使う3は正のピークも負のピークもありますが、どちらも0に向かうタイミングは一つに定まります。
MACDラインのゴールデンクロス
4はゴールデンクロスだけでも一義的ですが、さらに条件を厳しくして角度が大きいことを明確に数字で示しています。
「角度が大きい」というだけでは曖昧さがあるので一義的に決まりませんが、数値で条件を決めることで一義性が確保されています。
酒田五法の赤三兵
酒田五法を用いる5も同様で赤三兵が成立しただけでも条件として十分ですが、直近のローソク足に上ひげが「全く」ないという条件を付けてより厳しくしています。
上ひげがないか短い場合には赤三兵先詰まりなので除外するという考え方がありますが、この場合には短い上ひげがある場合にはエントリーする条件になっています。
このように具体的に条件を見てみると決定打とする条件は二つの部分から構成されているとわかります。前段がインジケーターによって定められている条件で、後段がエントリーをするタイミングと方向の指針です。
1と2を比較してみると、前段は同じですが、後段はすぐにエントリーするか、次足まで待つかが異なっています。
定石的にはゴールデンクロスが起こった次足でハイエントリーなので、すぐにエントリーするという判断をします。
ただ、相場によっては若干遅れて価格が上がり始めたり、価格の上昇が安定したりすることもあるため、2のようにさらに次の足まで待つという戦略も立てられるのです。
ただ、時間を空けると相場の動向が変わり得ることから、あまりこのようなエントリー指針を立てるのは一般的ではありません。
基礎的な考えとしては条件が揃ったら即エントリーという形で作る方が良いでしょう。
必要条件は「一目でわかる」のが重要
ハイローオーストラリアのエントリーの必要条件に求められるのは一目でわかることです。
複雑な分析をしなくてもチャートを見たり、チャート上にインジケーターを表示したりすると直感的に分かることが大切です。
この「一目」というのが実は厄介な部分で、人によってどのくらいまで一目で情報を処理できるかが異なります。
自分の力量に合わせて必要条件を選定することが必要です。
具体的にどのような条件を考えられるのかを見てみるとわかりやすいでしょう。
以下の5つは比較的容易に一目でわかる条件です。
1.RSIが70%以上になっている
2.ADXが25%以上になっている
3.2本以上連続でローソク足が陽線になっている
4.ローソク足が一目均衡表の雲の上にある
5.パラボリックのSARのドットが上側にある
インジケーターの数値で見る
1と2のRSIやADXは一本線で表示されるインジケーターなので、その数値が70%、25%の水平ライン以上になっているかを見るだけです。
RSIが70%以上なら値上がりしていた状況から値下がりを起こす可能性が高いと考えられ、ADXが25%になっているときにはトレンド相場になっていることが示唆されます。
これだけではエントリーを決断するには情報量が少なすぎるのであくまで必要条件とするのが妥当でしょう。
ローソク足で確認する
ローソク足を過去に遡って見るだけの3もすぐに見ればわかります。
陽線か陰線かを判断するだけなので、ローソク足の色を見るだけで十分です。
一目均衡表の雲で見る
4のように一目均衡表の雲の上にローソク足があるときには上昇トレンドの相場と考えられます。
雲を先行スパン1と先行スパン2から自分で描こうとすると一目で判断するのは難しいですが、MT4などのテクニカル分析ツールでは雲を可視化できるので自分で描く必要がありません。
そのため、一目でローソク足が雲の上か下かを判断できます。
パラボリックのSARで見る
5のパラボリックのSARはローソク足の上か下にドットで表示されるのですぐにわかるでしょう。
上側にあるときには価格が下がる傾向があることを示していて、下降トレンドの状況を示唆します。
このように比較的わかりやすい条件もありますが、以下のように少し頭を使わなければならないものもあります。
ただ、どれもエントリーの瞬間はここだと思うような決定打になる条件ではありません。
1.ボリンジャーバンドがスクイーズしている
2.価格とRSIがダイバージェンスを起こしている
3.価格とRSIがヒドゥン・ダイバージェンスを起こしている
4.明確なレジスタンスラインとサポートラインを引ける
5.トレンドラインが上向きなのに陰線を付けている
ボリンジャーバンドのスクイーズ
1のボリンジャーバンドのスクイーズはチャート上に表示してみると様子を比較的簡単に見て取れます。
ただ、スクイーズが始まったタイミングは見分けがつきづらいため、これからスクイーズが起こるのかどうかまで見極めようとすると時間がかかるでしょう。
価格とRSI
2と3のダイバージェンスは価格とオシレーター系インジケーターとの間で見るのが基本ですが、ダイバージェンスの起こり始めを見定めるのは冷静な分析が必要です。
ヒドゥン・ダイバージェンスもラインを引いて確認しなければ正確な見極めは難しいのでひと手間がかかります。
ダイバージェンスが起きているなら価格の動き方が逆転する可能性が高く、ヒドゥン・ダイバージェンスならトレンドが継続すると期待できます。
レジスタンスラインとサポートライン
レジスタンスラインとサポートラインを引く4の方法はレンジ相場を分析するのに有効です。
二本のラインを引く必要があるので同様に時間も手間もかかります。
一瞬で引けるくらいにわかりやすい相場なら直感的に使えますが、どこで引くか悩むような相場のときには必要条件として使うのは難しいでしょう。
トレンドラインと陰線
5の条件はトレンドラインを引き、さらにローソク足を見て陽線か陰線かを見るという二つのステップで構成されています。
そのため、情報を取るのが早い人なら直感的に処理して判断できますが、あまり情報処理力が高くない人の場合には一目でわかるとは言えません。
このように自分の力量の範囲で一目でわかる条件を列挙していき、組み合わせれば必要条件のセットができます。
その必要条件が揃ったときに決定条件を確認してエントリーを決断するという流れでハイローオーストラリアのトレードを進めていくことになります。
自分なりのエントリー条件を作ってみよう
必要条件も決定条件も判断できるようになったら、実際にハイローオーストラリアのエントリー条件を作ってみたいと思うでしょう。
ここでは典型的なパターンで分けて簡単なエントリー条件作りの例を紹介します。これをベースにして自分なりのハイローオーストラリアの戦略を練ってみて下さい。
トレンド相場を狙うエントリー条件の作り方
トレンド相場を狙って、価格の向かう方向に合わせた順張りエントリーをするのはバイナリーオプションで人気のトレード方法です。
トレンド相場でのエントリー条件を実際に作ってみましょう。
まず、必要条件として「トレンドラインが右肩上がり」と定めて、明確な上昇トレンドが見える相場を選びます。
さらに「パラボリックが下側にある」「ローソク足が一目均衡表の雲の上にある」という条件を加えると上昇トレンドがある根拠がさらに濃くなります。
また、「ADXが25%以上」「価格とローソク足がヒドゥン・ダイバージェンスを起こしている」といった必要条件を加えるとトレンドの継続性がわかるのでエントリーしやすい相場だとわかるでしょう。
例えば
トレンドライン、パラボリック、ADXが条件を満たしたときに、「終値がボリンジャーバンドの2σライン以上の値に二回連続で決まったら、次足でハイエントリー」とすると順張りのエントリー条件ができます。
レンジ相場を狙うエントリー条件の作り方の例
レンジ相場を狙って、価格の向かう方向が転換するタイミングに逆張りエントリーする手法はハイローオーストラリア上級者がよく選ぶトレード方法です。どんな形でエントリー条件を作ると良いのでしょうか。
まず、必要条件として「価格がサポートライン付近まで低下してきている」と定め、値下がりを起こしていて値上がりに転じる可能性がある相場を選びます。
さらに「ストキャスティクスが20%以下」「RSIが30%以下」という条件を付ければ相場の過熱感から判断して、売られすぎだから買う傾向が生まれやすいと考えられます。
「ADXが25%未満」「ボリンジャーバンドがスクイーズを起こしたまま」という条件を追加すると、レンジ相場から抜け出してトレンドが発生するような相場状況ではないことがわかります。
これらを組み合わせれば価格、過熱感、相場の動向という三つの観点からレンジ相場で転換が起こり、そのままレンジ相場が継続すると考えられるでしょう。
例えば
サポートライン、ストキャスティクス、ボリンジャーバンドの条件を全て満たすのを必要条件とします。
これでお膳立てはできているので、エントリーのタイミングを指示する決定打があればエントリー可能です。
決定条件として、例えば「ローソク足の陽線が三本連続していて、最後のローソク足の上ひげが実体の25%以上の長さがあるなら、次足でローエントリー」と定められます。
赤三兵先詰まりが成立するので転換が起こりやすいタイミングだからです。
実体の25%以上という条件は上ひげが長いことを数値化して条件にしたもので、自分なりの数値にする必要があります。
まとめ
ハイローオーストラリアのエントリー条件を作るには必要条件と決定条件に分けて考えるのが簡単です。
ここではそれぞれの条件を決めるときのポイントを紹介してきました。
言われてみると当然と思うかもしれませんが、知識として持っていない状況で試行錯誤をしながらエントリー条件を作るよりも、基礎的な理論を頭に入れておいた方がスムーズです。
エントリー条件の構成の仕方がわかっていると様々なハイローオーストラリアの戦略を簡単に作れるようになります。
自分なりに使いやすいエントリー条件を構築して、実際にハイローオーストラリアのトレードに応用していきましょう。