2013年を境にしてバイナリーオプションの国内業者を利用していたトレーダーが海外業者に移るケースが相次ぎました。
2013年7月に行われたバイナリーオプションに関する金融商品取引者向けの指針の改正によって、バイナリーオプションの商品や取引のルールが厳しく定められたからです。
ハイローオーストラリア(Highlow.com)もこの激動期に対応を余儀なくされました。
ただ、本来このような規制は消費者を守るために実施されているものなので、逆に海外業者から国内業者に移るトレーダーが増えるはずなのではないかと思う人もいるでしょう。
一般的には自由が失われたから海外業者へ移るケースが増えたと言われています。何が決定打となったのでしょうか。
この記事ではその切り口の一つとして、取引スケジュールに着目して違いを解説します。
国内業者における規制の強化
まずは国内業者におけるバイナリーオプションの規制強化について概要を確認しておきましょう。
一般社団法人金融先物取引業協会ではバイナリーオプションのガイドラインを定め、所属する業者や金融機関に対して改善を求めています。
具体的には短時間取引時間が禁止された、ハイロー取引ができなくなった、売買の両方のポジションを提供することが求められたなどといった内容が代表的です。
また、ペイアウト率が変動する仕組みになり、利益率がどのくらいになるかを考えにくいという意見も生まれてきました。
この他にもバイナリーオプションを始めるときには業者は利用者に対して試験を実施して知識や経験の有無を見なければならないなど、多岐にわたる項目が盛り込まれたガイドラインになっています。
◆最低取引時間が2時間
◆判定時刻の間隔を2時間以上空けなくてはいけない
◆高ペイアウト率設定の禁止
◆ハイロー取引の禁止
◆売買両方のポジションの提供
◆知識や取引経験の確認 など
その対応を求められたことによって国内業者も海外業者も日本でのサービスを取りやめるのではないかと懸念されました。
国内業者については激動の時期を経てようやく安定したサービスを提供できる基盤が整えられた段階にあります。
海外業者と比べて直接的に影響を受ける国内業者が本当にサービスを継続できるのかが不安になって海外業者に移ったトレーダーも多かったと言われています。
海外業者についても国内規制の影響を受けて撤退するケースがありました。
しかし、ハイローオーストラリアやザ・バイナリー、ザ・オプション、ゼン・トレーダーなどの日本のトレーダー数が多い業者はサービスの提供を続けている傾向があります。
特にハイローオーストラリアは日本人に最も使われている海外バイナリーオプション業者です。
あくまで国内規制は日本の金融庁への登録をして営業するために必要なだけであり、海外での標準的なルールに準じた形でサービスを提供するスタンスを守っています。
バイナリーオプションの規制強化は消費者の自由を奪うためのものではなく、業者によるルール策定を促すためのものです。
そのため、日本のトレーダーは日本の金融庁に登録した国内業者しか利用してはならないというルールはありません。
海外業者の方が魅力があると考えた場合には自己責任で利用できる仕組みになっているので、国内業者からハイローオーストラリアなどの海外業者に移るケースが多いのです。
取引の時間と間隔の影響が大きい
様々な規制の中でバイナリーオプションのトレーダーにとって致命的だったのが何かは個々に異なります。
ハイロー取引ができなくなってほとんどがラダー取引になってしまったことや、ペイアウトの仕組みがわかりにくくなったことを挙げる人も少なくありません。
しかし、大半のトレーダーに共通しているのが、規制によって取引しにくくなった、稼ぐのが難しくなったということです。
この原因として大きいのが最低取引時間と判定時刻の間隔が厳しく定められた点です。
世界3大市場の取引時間(日本時間)
最低取引時間 | 判定時刻間隔 | |
国内業者 | 取引開始から判定時刻までの時間を2時間以上空ける | 判定時刻の間隔を2時間以上空ける |
海外業者 | 取引方法によって異なるが繰り返しエントリー可能 | 取引方法によって異なるが最低30秒~ |
最低取引時間 | |
---|---|
国内業者 | 取引開始から判定時刻までの時間を2時間以上空ける |
海外業者 | 取引方法によって異なるが繰り返しエントリー可能 |
判定時刻間隔 | |
---|---|
国内業者 | 判定時刻の間隔を2時間以上空ける |
海外業者 | 取引方法によって異なるが最低30秒~ |
国内規制では最低取引時間として取引開始から判定時刻までの時間を2時間以上とし、判定時刻の間隔も2時間以上空けなければならないと定めています。
そのため、1時間取引や分単位の取引、さらに短時間の秒単位の取引は全面的にできなくなりました。
2時間もあると世界的に政治も経済も動くことから予想できなかった価格の変動が起こることも、相場が変わってしまうこともあり得ます。
多くのバイナリーオプションのトレーダーが5分~1時間くらいの取引時間を好んでいるのは予測の範囲内で値動きを起こすことを期待して、取引の成功率を高めたいと思っているからです。
その考え方が通用しない取引時間になってしまったため、ずっとテクニックを培ってきたトレーダーが国内業者から海外業者へ移っています。
さらに、2時間に1回以下しか取引のチャンスがないので、24時間の取引が可能な業者だったとしても12回しかエントリーできません。
この判定時刻の間隔については通貨ペアごとに定められているので、複数の通貨ペアを選べばもっと頻度を増やしてエントリーができると考えられます。
しかし、このルールはもともとトレーダーがむやみにエントリーを連続して行って損失を莫大なものにしてしまわないようにするのが目的で取り入れられました。
その点も考慮した対応が業者にも求められているため、一日のエントリー回数や投入可能な金額を自主的に制限している国内業者が多くなっています。
そのため、1日に何十回もエントリーして利益を上げるという戦略が使えなくなってしまったのです。
特に切実なのは副業として投資をしていたトレーダーの場合で、昼間は働いていて夜に2~3時間くらいしかバイナリーオプションをする時間が取れないということもあります。
すると1日に1回か2回しかエントリーのチャンスがなく、相場の様子が良くない場合には諦めなければなりません。
運よく毎日エントリーできたとしても月間で20回くらいしか取引できないので、少額取引で利益を出すのは難しいでしょう。
しかし、不測の事態による相場の転換が起こり得るのは為替市場のリスクなので、大金を投資するのも合理的ではありません。
そのため、国内業者では着実に稼げるトレードをするのが難しいと判断せざるを得ないのです。
スケジュールからわかる取引のしにくさ
規制を受けた国内業者の取引のしにくさは各社が公表している取引スケジュールを見ると一目瞭然です。
例えば、国内業者として初期から人気が高いGMOクリック証券の外為オプションでは3時間取引のバイナリーオプションを行えるようになっています。
一日に10回のスケジュールが組まれていて、第1回号は8時に始まって11時に終わります。
第2会合は10時に始まって13時に終わるという感じで、偶数の時刻に始まって奇数の時刻に判定される仕組みになっています。
GMOクリック証券のスケジュール
第1回号 | 8:00~11:00 |
第2回号 | 10:00~13:00 |
第3回号 | 12:00~15:00 |
第4回号 | 14:00~17:00 |
第5回号 | 16:00~19:00 |
第6回号 | 18:00~21:00 |
第7回号 | 20:00~23:00 |
第8回号 | 22:00~翌1:00 |
第9回号 | 0:00~翌3:00 |
第10回号 | 翌2:00~翌5:00 |
基本的には国内業者では同じようなスケジュールを組んでいます。楽天証券の楽オプでは8時20分に第1回号が始まり、2時間取引のバイナリーオプションが行えます。
トレイダーズ証券では8時10分開始で2時間取引、ヒロセ通商のLION BOでは8時25分開始で2時間取引、YJFX!のオプトレ!では7時25分開始で2時間取引です。
国内業者では判定時刻が00分、10分などといった特定の「分」に限定されているのがわかります。
00分30分というタイミングは重要な経済指標の発表や要人の会見などが重なることが多いため、バイナリーオプションでは狙い目とされることもあれば、避けられることもあります。
その時刻を避けるという考え方をしてスケジュールを立てているケースが多数派ですが、GMOクリック証券のようにぴったりのタイミングにしているケースもあります。
エントリーに使うとべきか、避けて通るべきかは発表内容によって異なります。
業者を決めると自動的にスケジュールが決まってしまうので臨機応変な対応ができません。
ファンダメンタルズ分析に基づいて社会現象が引き起こす値動きに着目するトレードをしている人にとっては致命的な問題でしょう。
海外業者でもこのようにスケジュールが定まっているケースが多いのは確かです。
しかし、海外業者ではエントリーした瞬間を基準として、一定時間経過後を判定時刻とする取引方法もあります。
この場合には8時59分や12時1分といった時刻に判定になるように取引を進めることもできるので、特定の時刻に利益確定をしたいというシーンで使えます。
経済指標の発表はその典型例で、海外業者ならその瞬間の動きを狙ったトレードを行うことが可能です。
国内業者のスケジュールは毎日同じなので、リズムを作って取引を進めることは可能です。
ただ、私生活や仕事などを優先したい場合にはスケジュールに合わせるのがつらい場合もあるでしょう。
例えば、8時15分には出社しなければならないけれど、初回が8時20分のエントリーだから朝は取引できないという場合もあります。
昼休みにエントリーしようとしたら今回の回号は良くないけれど、次にエントリーしたいということもあるでしょう。
しかし、昼休みが終わってから次の回号になるからエントリーできずに悔しい思いをする可能性もあります。
このようにスケジュールが決まっていて、各回号の時間が長いと自分の都合で柔軟にエントリーするのが難しいのです。
海外業者ならスケジュールが決まっている場合でも15分や1時間といったもっと短い期間の選択肢があります。
先述のようにスケジュールがなくていつでもその瞬間からの時間で取引できる仕組みも利用可能です。
そのため、概して国内業者に比べて海外業者の方がとりひきしやすいのです。
バイナリーオプション以外に仕事がある人にとっては切実な問題になり、国内業者では滅多にエントリーできずに困ってしまうかもしれません。
エントリーできる機会を失ってしまって国内業者から海外業者に転向したケースも往々にしてあると考えられるでしょう。
柔軟にできるハイローオーストラリア
ハイローオーストラリアは国内業者から海外業者に切り替えるトレーダーから人気が高い業者です。
ハイローオーストラリアはオーストラリアの金融ライセンスを持っていた経験もある信頼性の高い業者で、日本人トレーダーも多いことから安心して利用できます。
今ではセントビンセント及びグレナディーン諸島に拠点を移し、運営会社も変更になったのでライセンスは持っていません。
しかし、その当時と変わらないシステムでサービスを提供していて、トラブルも滅多に発生していないことから信用できる海外業者として注目され続けています。
取引スケジュールの観点からもハイローオーストラリアは柔軟に使える魅力があります。
通常取引は15分、1時間、1日の3種類で、15分取引は0分、5分、10分にスタートするスケジュールが組まれています。
5分刻みで15分の取引を行えるので自分の都合に合わせたタイミングでエントリーできるでしょう。
さらに、ハイローオーストラリアではスケジュール枠で固定されていないターボ取引にも対応しています。
ターボ取引は30秒、1分、3分、5分というようにラインナップが豊富なのも特徴です。
短時間取引は海外業者では人気の方法ですが、30秒と1分にしか対応していない、1分と5分しかないといった業者もあります。
これだけ広い候補から選べるので相場に合わせた取引時間にすれば成功率も高くなるでしょう。
取引時間の選択という方向性で戦略を選べるのもハイローオーストラリアの魅力です。
ハイローオーストラリアは日本人の利用者が多い影響もあって、日本人が始めやすいサービスを整えています。
口座を開設するときには日本の運転免許証やマイナンバーカードを使うことが可能で、パスポートを持っていなかったとしても問題ありません。
オンラインでスピード認証できるシステムがあるのでわずかな時間で口座を作れます。
入金も日本のクレジットカードを使うことができて、即時で残高に反映されます。
さらに日本語での完全サポートをしているので何かトラブルがあったとしても気軽に相談できて安心です。
やはり国内業者の状況を考えると海外業者の方が良さそうだと思ったときにはハイローオーストラリアへの転向を検討してみましょう。
まとめ
ハイローオーストラリアはバイナリーオプションの国内規制を受けて対応を余儀なくされましたが、現在でも安定して海外業者ならではの魅力的なサービスを提供しています。
バイナリーオプションの国内規制による影響で海外業者の方が取引しやすいと考えたトレーダーが大勢切り替えをしました。
規制実施直後は海外業者も撤退するのではないかと不安が広がりましたが、今では国内業者だけでなく海外業者も安定してサービスを提供するようになっています。
取引スケジュールを考えると海外業者の方が柔軟にトレードをしやすく、稼ぎやすい仕組みも整っているのは事実です。
国内業者ではあまりエントリーできるときがなくて稼げないと思っているなら、海外業者に転向してもっとエントリーできるようにしましょう。
ハイローオーストラリアは柔軟に取引できるスケジュールを組んでいて、日本人が口座開設をしやすい環境を整備しています。
取引をしやすくしてこれからもっと稼げるようになるために、ハイローオーストラリアで取引を始めてみましょう。