記事を読むとわかること
- ハイローオーストラリアの移転の流れ
- ハイローオーストラリアが移転した理由
- 拠点の移転と撤退の噂との関係
ハイローオーストラリアの移転はバイナリーオプション業界に衝撃を与えました。
2019年6月16日の移転は激震を与えたので知っている方もいるのではないでしょうか。
移転の発表があった時点でハイローオーストラリアが日本を撤退するという噂も流れました。
ハイローオーストラリアが移転をしたのには明確な理由があります。撤退しようとして移転したわけではありません。
ハイローオーストラリアの移転は英断だったので、詳細をチェックしてみましょう。
信頼性の高いバイナリーオプション業者だとわかったら、ハイローオーストラリアで取引を始めましょう。
目次
ハイローオーストラリアはユーザーのために移転した
ハイローオーストラリアの移転はユーザーのためにおこなわれました。
継続してハイローオーストラリアのバイナリーオプションをやりたいユーザーに良質なサービスを提供できるようにするのが移転の目的です。
ハイローオーストラリアはオーストラリアで金融ライセンスを持って経営していましたが、ライセンスを捨ててマーシャル諸島共和国、そしてセントビンセント及びグレナディーン諸島に移転しました。
移転の背景には以下の2つがあります。
移転の背景
- オーストラリアを含む世界的なバイナリーオプション規制の動きがあった
- タックス・ヘイブンへの世界的な批判が強まった
オーストラリアでバイナリーオプションの規制の動きが強まり、経営の継続が危ぶまれるようになりました。
そこで、禁止の動きが見られていなかった国の中から、「タックス・ヘイブン」と言われる税金の低いマーシャル諸島共和国を選んで最初の移転をしています。
しかし、その直後にタックス・ヘイブンに対して世界中からの批判がありました。
マーシャル諸島共和国の政府対応を見て危険を感じ、ハイローオーストラリアはセントビンセント及びグレナディーン諸島に2度目の移転をしています。
早めのアクションによって危機を回避し、ハイローオーストラリアは今でも優良なバイナリーオプション業者として利用されています。
急な移転によってハイローオーストラリアが撤退するという噂が流れたのは確かです。
しかし、撤退はあくまで噂で、日本へのサービスを継続するために拠点を移すための英断でした。
ハイローオーストラリアはユーザーを重視して、運営会社まで移行してでもサービスを継続しています。
頼れるバイナリーオプション業者なので、口座開設をして投資に活用していきましょう。
ハイローオーストラリアの移転の歴史
ハイローオーストラリアの移転について詳しく知りたい方もいるでしょう。
ここではハイローオーストラリアの移転の歴史をまとめました。
以下のような流れで2019年~2020年の間にハイローオーストラリアが2回にわたって移転をしています。
移転の歴史
※各項目をクリックするとそれぞれの項目冒頭へ移動します。
バイナリーオプション規制の急速な進行
ハイローオーストラリアはハイローマーケッツ(HighLow Markets Pty Ltd)によって2010年から運営が開始されました。
オーストラリアで金融ライセンスを保有してバイナリーオプションの商品を国内外に提供していた優良サービスです。
しかし、バイナリーオプション規制が世界的に進行してハイローオーストラリアは窮地に立たされました。
ヨーロッパではベルギーとオランダが2016年にバイナリーオプションを完全に禁止し、その後2017年にはカナダ、2018年にはEUでバイナリーオプションが禁止されました。
2019年にはイギリスとフランスでも禁止になり、先進国ではバイナリーオプションができなくなる傾向が生まれました。
オーストラリアでも同様にバイナリーオプションが禁止されるリスクがあったのは明らかでしょう。
実際にオーストラリア証券投資委員会(ASIC)は2019年8月にバイナリーオプションを禁止しています。
主な禁止国
禁止年 | 禁止国 |
---|---|
2016年 | ベルギー・オランダ |
2017年 | カナダ |
2018年 | EU(欧州連合) |
2019年 | イギリス・フランス・オーストラリア |
「バイナリーオプションの禁止及びCFDの取引制限に関する規制策案」でCFDの規制も含めた投資取引の規制として以下のように述べられています。
バイナリーオプションの禁止及びCFDの取引制限に関する規制策案
- “バイナリーオプションはギャンブルと商品性が似通っており、何ら経済的価値を生み出さないと考えており、バイナリーオプション取引を完全に禁止する決断を下しました。”
※ASIC Commissioner Cathie Armour – ASICより引用
タックス・ヘイブンのマーシャル諸島への移転
ハイローオーストラリアはオーストラリア証券投資委員会の動きを察知して、禁止されてサービスを提供できなくなる前に移転を決断しました。
ハイローオーストラリアが移転したのは6月、オーストラリア証券投資委員会によるバイナリーオプション禁止は8月です。
国境を越える移転は手続きも複雑でさまざまな調整も必要になります。
間一髪で移転に成功したおかげで、バイナリーオプションの投資サービスを継続することができました。
移転先として選んだのは税金の負担が少ないタックス・ヘイブンとして有名な国、マーシャル諸島共和国です。
タックス・ヘイブンとは
- 日本語では租税回避地と言い、事業税等の税金が少なくて済む地域を指します。
税金が少なければ事業利益が大きくなるため、その一部をユーザーに還元することが可能です。
移転とともにボーナスやペイアウト倍率でメリットも生み出し、サービス向上を目指していたことがわかります。
マーシャル諸島によるタックス・ヘイブンの批判に対する声明の発表
ハイローオーストラリアはマーシャル諸島共和国に移転した後、再び窮地に立たされました。
マーシャル諸島共和国でも日本にハイローオーストラリアのサービスを提供できなくなるリスクが発生したからです。
タックス・ヘイブンに拠点を置いて租税回避や脱税をする事例が多発していたため、経済協力開発機構(OECD)が改善を強く求めていました。
日本における発表でも「国際的に合意された租税の基準の実施を約束したが、 まだ実施されていない国・地域」としてマーシャル諸島を挙げています。
さらに、EUでは2019年にタックス・ヘイブンのブラックリストを作成しました。
ブラックリストに挙げられた17か国の中には以下のようにマーシャル諸島共和国もありました。
2019年ブラックリスト国
- サモア、グアム、サモア、トリニダード・トバゴ、ヴァージン諸島、アルバ、ベリーズ、バミューダ諸島、ドミニカ、フィジー、オマーン国、バヌアツ共和国、バルバドス、マーシャル諸島共和国、アラブ首長国連邦
マーシャル諸島共和国はこの発表を受けて遺憾の意を表し、税制の改善をするのではなく、EUとの交渉を続ける見解を発表しています。
ハイローオーストラリアにとってはタックス・ヘイブンのメリットを生かし続けられる状況ができました。
しかし、日本などの先進国との摩擦が起こることが懸念されたため、マーシャル諸島共和国からの移転をせざるを得ませんでした。
ハイローオーストラリアは2019年6月にマーシャル諸島共和国に移転しましたが、政府による声明の発表は3か月前の3月でした。
既に移転の段取りが整っていたのでまずはマーシャル諸島共和国に移転して難を逃れるしかなかったのでしょう。
セントビンセント及びグレナディーン諸島への移転
ハイローオーストラリアが次に選んだのはセントビンセント及びグレナディーン諸島です。
セントビンセント及びグレナディーン諸島は2009年の時点で日本がグレーリストに載せていた国でしたが、2010年にはホワイトリストに移っています。
セントビンセント及びグレナディーン諸島は租税制度を整えた国として認められているので、タックス・ヘイブンとして厳しい批判を受けることはありません。
低い税率が維持される国と期待されるセントビンセント及びグレナディーン諸島を移転先として選んだのももっともなことでしょう。
このようにしてハイローオーストラリアは移転によって2度の窮地を間一髪で乗り越えてきました。
バイナリーオプションのサービスを継続するための英断の繰り返しによって九死に一生を得ています。
ユーザーへのサービスを重視しているからこそ、撤退せずに事業継続の方法を模索して成功したと言えます。
ハイローオーストラリアの移転と撤退の関係
ハイローオーストラリアが移転したのと同時に、ハイローオーストラリアが日本を撤退するのではないかという噂が流れました。
移転と撤退にはどのような関係があるのでしょうか。
ハイローオーストラリアの移転が以下のような影響を与えたのが噂のきっかけでした。
移転が与えた影響
- 移転によってユーザーが動揺した
- URLの変更や口座移行で不安が生まれた
ハイローオーストラリアの移転によってユーザーが動揺したのが撤退の噂が流れた主な原因です。
2013年に日本でバイナリーオプションが規制されたときには海外バイナリーオプション業者の撤退が相次ぎました。
それでもサービスを継続したハイローオーストラリアは、よほどのことがなければ日本を撤退しないと思われていたのは当然でしょう。
そのハイローオーストラリアが突然、オーストラリアから移転すると発表したら何が起こっているのかわからず混乱してしまいます。
さらに移転に伴ってハイローオーストラリアの運営会社はハイローマーケッツからHLMI LLCに移行しました。
その影響でURLが変更になったり、口座移行手続きが必要になったりしたことで、ユーザーの不安がさらに大きくなったのも原因です。
URLが偽物ではないか、口座移行を促すフィッシング詐欺ではないかとも疑われました。
海外バイナリーオプション業者には詐欺が多いことも知られていたので、ハイローオーストラリアも最後に詐欺をして撤退するのではないかと思ったケースもあるでしょう。
ハイローオーストラリアは撤退せずに済むように早めの移転をしたのが真相です。
バイナリーオプションの規制の影響を受けて、ユーザーに十分な情報を与えられないまま移転したのが誤解を生んだと言えます。
ハイローオーストラリアはハイローと名称を変更して、サービスを改善し続けています。
2020年以降もルール改良や取引プラットフォームのリニューアルをしてきました。
このような取り組みを続けているハイローオーストラリアは撤退するとは考えられません。
今後もずっと利用できるバイナリーオプション業者なので、移転に驚いた方もハイローオーストラリアの利用を始めましょう。
まとめ
ハイローオーストラリアの移転の真相がわかったでしょうか。
ハイローオーストラリアが移転に関してこの記事で説明したのは以下のポイントです。
記事のポイント
- ハイローオーストラリアは日本のユーザーにサービスを継続するために移転した
- 移転により口座移行などがあってユーザーが動揺したのが撤退の噂を生んだ
- 取引プラットフォームも改善してハイローオーストラリアはサービス向上中
ハイローオーストラリアは日本にバイナリーオプションの投資サービスを提供し続けることを大切にしています。
急な移転はユーザーの不安を煽ることになりましたが、セントビンセント及びグレナディーン諸島に移転した後もサービスを改善し続けている優良業者です。
ハイローオーストラリアならサービス継続の努力を続けてくれるので、バイナリーオプションをやるならハイローオーストラリアを選んではいかがでしょうか。