ハイローオーストラリア(Highlow.com)でテクニカル分析をするときにはストキャスティクスを使っている人もいるかもしれません。名前が難しいのでハイローオーストラリア初心者は敬遠しがちですが、ストキャスティクスは昔からバイナリーオプションやFX、株式投資などでよく用いられているインジケーターです。
ビットコイン取引はハイローオーストラリアでも積極的に取り入れられ、ターボ取引で稼げるようになりました。安全性が高くて人気がある5分取引はビットコインでも健在です。
この記事では定石とされているストキャスティクスのエントリー条件を使い、ビットコインの5分ターボ取引を攻略できるかどうかを見てみます。
目次
ストキャスティクスの定石とは
昔からハイローオーストラリアやFX業者などでテクニカル分析をしてきた人でないとストキャスティクスの定石と言われてもピンとこないかもしれません。ストキャスティクスの定石については以下の記事で詳しく紹介しています。
ストキャスティクスには感度が高いファストストキャスティクスとダマシに遭いにくいスローストキャスティクスがあります。%Kと%Dを使うのがファストストキャスティクス、%DとS%Dを使うのがスローストキャスティクスです。
ハイローオーストラリアのターボ取引ではスピードが重要なので感度が高いファストストキャスティクスの方が成功しやすい傾向があります。
ここではファストストキャスティクスを使って攻略できるかどうかを見てみましょう。
ストキャスティクスの定石は以下の通りです。
【前提】レンジ相場でしか通用しない
【条件】80%以上で%Kが%Dをデッドクロス:ローエントリー
【条件】20%以下で%Kが%Dをゴールデンクロス:ハイエントリー
【注意】波形が乱れていると外れやすい
ストキャスティクスは名前が難しいだけで、エントリーポイントを見つけるのは簡単です。レンジ相場できれいな波形が見られているときに、デッドクロス・ゴールデンクロスを確認し、クロスした点が80%以上または20%以下なのを見てエントリーするだけだからです。
また、レンジ相場かトレンド相場かを判断するには、初心者にはADXを使うのがおすすめです。ADXが25%以上のときにはトレンド相場だと考えられるので、ストキャスティクスによる取引は避けるのが安全でしょう。
トレンドからレンジに移ったビットコイン相場で検証
2021年7月26日には急落を起こして低迷していたビットコインの相場が息を吹き返しました。上昇トレンドが発生した後、またレンジ相場に入っています。そして、下降トレンドが起こって元の水準よりもやや高い領域でレンジ相場に入りました。
ビットコインは要人発言によってこのような大きな動きがよく起こります。今後もこのような相場が登場する可能性が高いので、ここでストキャスティクスの定石を使って攻略できるのかどうかを見てみましょう。
https://www.andscene.jp/bitcoin-tossed-by-elon-musk-what-are-your-concerns-and-countermeasures-at-highlow-australia.htmlただ、よく見てみるとわかるようにADXは25%以上の時期がほとんどです。トレンド相場が一度発生すると影響を受けやすく、レンジ相場だとADXでわかる状況にはなりにくいのです。ここではあえてADXが高い時期も含めてストキャスティクスの定石で攻略できるかどうかを見てみます。
この1日の中で4つのシーンを挙げて、ストキャスティクスの定石が通用するかを徹底検証するのでぜひ参考にして下さい!
上昇トレンドが発生して収束した直後の相場
26日初頭の上昇トレンドが終わり、ビットコイン相場だけを見ているとレンジ相場に入ったような状況になった時間帯を取り上げました。ADXは終始25%以上なので、インジケーター的にはまだトレンドがある状況です。
この時間帯にはストキャスティクスが80%以上でデッドクロスを下タイミングが3回ありました。
1回目はトレンド相場の真っ最中です。このクロスを確認して次足でローエントリーをしたら大陽線が登場して取引に失敗していました。
2回目と3回目はローソク足チャートを見るとレンジ相場、ADXは25%以上の状況でのデッドクロスです。どちらの場合もクロスが起きた後にローエントリーしていたら陰線になっていたので取引に成功していました。
つまり、この結果だけ見るとADXにとらわれずにローソク足チャートを分析してレンジ相場だとわかったらストキャスティクスの定石でビットコインの5分取引を攻略できると言えます。
最初は明らかなトレンド相場だったことを考慮すると2戦2勝でした!
レンジ相場に見えてADXが25%以上の相場
この後はADXが25%以上の状況がほぼ続いています。見た目はレンジ相場になっていると考えられますが、この時期にはストキャスティクスの定石は通用しにくいのでしょうか。
ビットコインの5分足チャートを見てみると、80%以上でのデッドクロスがまず発生しています。クロスが見られた後にローエントリーをしていたら、次はコマのような陽線なので外れでした。
次に20%以下でストキャスティクスのゴールデンクロスが起こっています。このタイミングはぴったり陽線をハイエントリーで当てることができました。この瞬間はADXも25%近くまで下がってきていたのでレンジ相場とも言える状況だったと言えます。
次の20%以下でのゴールデンクロスでも次足が陽線だったので取引成功でした。しかし、この期間の終わり際に80%以上で起きたデッドクロスでも次足が陽線になっていて外れになりました。
以上を集計すると4回の取引チャンスがあり、2勝2敗になったことがわかります。確率論的に考えて5分5分なので、ストキャスティクスの定石は特に意味を成さなかったと言えるでしょう。
やはり明白なレンジ相場でないとストキャスティクスの定石は通用しにくいことがわかります...
この相場も見方によっては上昇トレンドの後に反転が起き、下降トレンドが発生してから緩い上昇トレンドになったと見ることができます。
ADXが下がって25%未満になった相場
次にADXが下がってきてついに25%未満の状況を3時間ほど維持しました。その直前からストキャスティクスの定石の有効性を見てみましょう。
まず、ADXが下がって25%近い状況でデッドクロスがあり、その次足でローエントリーすると陰線で成功でした。必ずしもADXが25%未満になっていなくてもストキャスティクスが通用する可能性があることがわかります。
その後、ADXが25%を下回ってから80%以上でデッドクロスが2回連続で発生しました。1回目の後は陽線、2回目の後は陰線です。1勝1敗の痛み分けということになります。
12時を過ぎて20%以下でゴールデンクロス、80%以上でデッドクロスが起き、さらにもう一度20%以下でゴールデンクロスが発生しました。最初のゴールデンクロスでは次足がコマの陰線で失敗、次のデッドクロスではコマの陰線で成功、最後のゴールデンクロスは明確な陽線で成功でした。
この結果をまとめると、4勝2敗で勝率は66.7%になりました。1万円ずつ取引していたら、ハイローオーストラリアの5分取引のペイアウト率は1.85倍なので14000円の利益になったことがわかります。
ただ、ADXが25%を少し超えていた最初の取引を除外すると3勝2敗で勝率60%、1万円ずつの取引での利益は5500円です。
微妙な結果になったと言わざるを得ません...
ADXが25%を越える方向に動き出した相場
この後にはADXが上昇を始めて、インジケーター的にはレンジ相場から抜け出しました。全体的な動きを見ても緩やかな上昇トレンドがありそうな様子があります。
ADXが25%未満のうちにまず2回のデッドクロスが起こっています。どちらもクロスの次足でローエントリーをしていたら陰線が出ていたので取引成功です。ストキャスティクスの定石はレンジ相場なら使えることがよくわかります。
これ以降はADXが25%以上になり、インジケーター的にはレンジ相場外です。まずデッドクロスが2回起こりましたが、1回目の後は陽線、2回目の後は陰線で1勝1敗になりました。
その後もデッドクロスが合計で6回発生しています。詳しいコメントは割愛しますが、結果としてはクロスの次足でストキャスティクスの定石に従ってエントリーすると以下のような結果になっていました。
1回目 | 勝ち |
---|---|
2回目 | 負け |
3回目 | 負け |
4回目 | 勝ち |
5回目 | 負け |
6回目 | 勝ち |
合計すると3勝3敗です。上述のADXが25%以上のときと同じで勝率50%になることがわかりました。
偶然の一致ではあるものの、ほぼランダムにエントリーしたのと同じ結果になったと言えます。
ADXが高いとどうなるのか
これまでの検証によってビットコインの5分取引ではADXに基づいてレンジ相場と判断し、ストキャスティクスの定石を使うと比較的良い結果が得られることがわかりました。
ADXがもしもっと高くてトレンドがあると見なされる相場だったらどうなるのかが気になる人もいるでしょう。
この後にすぐにストキャスティクスが80%以上でデッドクロスが2回起こっています。陽線、陰線という結果なので1勝1敗になりました。
次に20%以下のところでゴールデンクロスが5回連続で発生しています。本来なら陽線になって欲しいタイミングですが、結果は陰線、陰線、陽線、陰線、陰線でたった1回しか勝てませんでした。最後にADXが緩やかに下がり始めたところで起きたデッドクロスでは陰線になっているのでストキャスティクスの定石が通用しています。
このようにADXが25%以上のときには3勝5敗で負けたことになります。特にADXが増えているときにはストキャスティクスが当たりにくく、むしろ逆の結果になりやすいことがわかります。
ただ、逆転の発想でハイエントリーすべきところでローエントリーをするのはリスクが高いでしょう。100%近く結果がはんてんしているわけではないからです。
しかし、ADXが増えているときにはストキャスティクスが通用しにくいことは理解しておくのが大切です!
逆に25%以上のときでもADXが下がっているときには当たりやすい傾向があります。他のインジケーターを補助的に使って確度を上げれば取引チャンスをものにできる可能性があるでしょう。
まとめ
ストキャスティクスは昔から活用されているインジケーターで、レンジ相場ならハイローオーストラリアのターボ取引でも予想が当たりやすいことが知られています。
ビットコイン相場でも予測できるのかについては明確な回答がありませんでした。しかし、今回の検証結果から、ADXでトレンド相場ではないと判断できるときなら高い確率でストキャスティクスの定石が使えることがわかりました。
ここではADXが25%未満のときにレンジ相場と判断しましたが、見た目でレンジ相場になっているときにもADXが減少しているときには通用し得る可能性があることも示唆されています。
この記事で紹介したストキャスティクスの定石とADXを組み合わせる手法はまだ完璧とは言えない代物です。
きっとハイローオーストラリアのターボ取引で常勝できるようになります。